インタビュー

http://www.sponichi.co.jp/entertainment/chat/2004/suzuki/index.html

Chat On Sunday 突撃インタビュー
 所属事務所との契約問題が泥沼化し、休業していた歌手の鈴木亜美(22)が3年半ぶりに復帰した。文芸春秋から発売した新作「強いキズナ」はこれまでに計10万部を発行。順調な滑り出しだが、これからが正念場。復帰を夢見て汗を流したスタジオで、思いを聞いた。


“成長期”となった3年半のブランク


 3年半ぶりの再会。「背が伸びたんです」


 1・5センチアップの1メートル59。「休業中、毎日ストレッチで体を伸ばしてダンスレッスンを受けていたら伸びました。あの頃は背中も丸まってた気がする」バストは?「アッハッハ。残念ながら昔と同じです」。愛くるしい笑顔は変わらない。


 3年半のブランクを成長期にしてみせたのは、背丈だけじゃない。歌い手として懐が深くなった。


 「デビューした頃はファンがキャーッ!って言ってくれて、そういったことを含めて歌うことが好きだった。でも、いまは違う。ひとり静かな部屋で歌うのも気持ちがいい。どんなところでもいい。歌えれば楽しい。この3年間で学んだ最も大きなことです」


 10代の頃。アイドルとして多忙な毎日。「レコーディングもあっという間。詞を理解する余裕もない。あのまま歌ってたら、きっと歌が嫌いになっていたと思う」
 

 歌への思いを語る鈴木亜美。耳元には宝物のピアスがキラリ


 休業中、知人から黒人ジャズ歌手ビリー・ホリデイのアルバムをプレゼントされ、自伝「奇妙な果実」を読み、感動した。


 「彼女はお手伝いさんとして雇われてた家で、部屋から聴こえてくる音楽が唯一の楽しみだった。それを聴きながらお掃除することが楽しかったんです。その気持ち、今はすごく分かる。(復帰へ)先が見えなかったけど、レッスンを続けてこられたのは彼女の歌とこの本のおかげです」


 髪をかき上げると耳元が光った。可愛らしいピアス。「これ、お母さんのなんです。それを私も使ってて、最後の全国ツアー(00年)の時にも着けてたんですよ」という思い出深い宝物。


 そして、このピアスこそが、アイドルという偶像の中にあった「人間・鈴木亜美」の唯一の居場所だった。


 「衣装はもちろんですが、手元、足元まで、スタイリストさんに決めていただいたもの。自分が気に入ったネイルカラーをしてても変えられましたね。人に見える部分はすべてダメ。唯一、自由だったのが、髪の毛に隠れて見えなかった耳元だったんです」


 小さな耳のちっちゃな耳たぶに、ピアスの穴が3つも開いている。せまくても大きなキャンバス。ダイヤのイミテーションでも「大好きな母がずっと使ってきたもの。それこそが本物だった」


 アイドルは旬のもの。短距離ランナーだ。亜美はブランクを入れて7年目。これから先の道も決して平たんではない。だが、もともと中学、高校時代は陸上部の長距離選手。「意外にしぶとく頑張るタイプなんです」とほほ笑んだ。


 ≪涙こらえて≫復帰イベントを横浜、名古屋、大阪で開催。握手会も行い、ファン1000人以上の手を握った。「女の子が感激して泣いているのを見て、自分もウルウルしちゃって。でも泣くと、その後の人たちにぐしゃぐしゃの顔を見せることになっちゃうんで、一生懸命ガマンしました」。

今更でもう遅すぎるんだけどこれを発見したので貼っておきまつ。
亜美ちゃんのピアスに込められた想い。