今日の授業

火曜日4限は、専攻の授業。毎週一人ずつ卒論のテーマで発表。
今日は「ニート」についての発表だった。
ニートとフリーターと失業者とパラサイトシングルの違いは一体何なのかという議論になって、まーいろいろ出たわけだけどたぶんこんな感じ
ニート→15〜24歳で、学校にも通っておらず、仕事もしておらず、またそのいずれに属する予定もない者(つまり受験浪人・求職中は省く)
NEET・・・Not in Education,Employment,or Training)
・フリーター→年齢制限はないが、主に若年層を指す。学生でもなく、定職にもついていない。アルバイトをしている場合もある。
・失業者→年齢制限はなし。現在職についていないが求職中の者。
ニートは、家族や親族に生活面での援助を受けている場合が非常に多く、その点でパラサイトシングルとの類似点も指摘されたんだけど、
・パラサイトシングル→ふつう成人以上を指す。家族(親)からの経済的援助・生活面援助を受けている未婚者。
ただパラサイトシングルの場合、本人は働いていることもあるわけで、その点でそもそもニートとは性質が異なる。
一番厄介なのはニートとフリーターの違い。「バイトしてるかしてないか」という部分で分けるのかと言うとそうでもない。
一人が「フリーターには、実現可能かどうかは置いておいて、『将来の夢を持っている』っていうイメージがある」と言った。
で、確かにそういうフリーターもいるだろうが、そうとは限らない。
しかし、フリーターではなく、ニートという言葉が新しく登場した背景が何かあるはずで、実質はそれほど異ならないにしても、新たな社会問題として世間が取り上げねばならないと感じたからこそ、その問題を分かりやすくするために、新しい言葉を持ってきたんでしょう、と荻野先生が言った。
なるほどね。
では、ニートという言葉で世間が取り上げたい社会問題とは何か。
ニートの特徴として挙げられるのが、「自己評価の低さ」や「無気力」だそうだ。何のスキルもない自分なんかに出来る仕事はない、とか、仕事しなくても生きていけるからいいや、とか。
でもそういう人間は今までの時代にもたくさんいたはずで、じゃあなぜ最近になって社会問題化したのか、と言う話。
親のスネをかじっていられるような豊かな時代になったから?それならもうちょい前から問題になってそう。
就職難だから?それは少しあるかも知れない。
核家族化の影響で、「社会に属する自分」っていう意識が薄れているから?なくはないだろうが無理やりな気がする。
はたまたゆとり教育が生んだ弊害?
私はこれが大きいような気がするんだなあ。ゆとり教育そのものではないにしても、それを推進し出した世間の風潮とか。個性化・自由化が叫ばれて、卒業したらサラリーマンになって、、、っていう普通の人生歩まなくてもいいんだよ、って世間が言い始めて、そうなると子どもって「だよね。サラリーマンなんて面白くないし、しんどそうだし」って感じで、かと言ってじゃあ何をやるんだろう、他の仕事って言ってもよく分からないしなあ、どうせやるからには自分の「個性」を生かした「自分にしか出来ない」仕事をしたいけど、でもそれって何なんだろう?誰にでも個性はあるって言うけど、俺にあるはずの個性って何?
と、いう感じになってくんじゃないかと。
実際、「自分の能力・適正が分からないから」「自分の能力・適正にあった仕事が見つからないから」という理由でニートになっている若者はそれぞれ3割近い。
今までは、個性なんて知ったことか、学校出たら働け!っていう風潮があったけど、最近はそうじゃないんだろうね。


もちろん、自分もそうなる可能性が非常に高いわけで、でも大学院行ったら24歳超えるから、ニートには入らないかな(笑)。実質一緒やけど。


あ、あと引きこもりとの類似点も挙がりましたね。自分に自信がない、社会の何らかの組織に属していないってあたりで。
引きこもりは年齢制限がないけどね。